おいしいコーヒーに欠かせないお水の話
おいしいコーヒーと言われると、コーヒーを飲み始めた頃はコーヒー豆やドリップのやり方などに目を向けがちですが、よくよく考えてみるとコーヒーのほとんどはお水だったりします。
つまり、おいしいコーヒーを淹れるためには、おいしいお水が欠かせないんです。
お水は地質や地形による影響により味が変わります。 その土地、土地のお水の味によって、同じ豆を使ったコーヒーでも味の印象は全く異なります。 そもそもお水自体も、硬水と軟水で味わいが違います。
軟水はまろやかで甘味があるのが特徴で口当たりがよく、飲みやすいのが特徴です。 一方硬水はゴツゴツとした口当たりで、少し苦味もあり、全体的に重みを感じます。
僕はコーヒーを淹れる場合、次のように使い分けています。
ドリップでさっぱりとしたコーヒーを淹れたい時は軟水。甘さと酸味が際立ち、まろやかで飲みやすいコーヒーになります。エスプレッソを淹れたい時は硬水。しっかりとした味わいと苦味が際立ちます。 このようにお水でコーヒーの味わいを変えるのもコーヒーの楽しみの1つです。
朝はさっぱりとした硬水のコーヒーで始まり、夕方はガツンとした軟水のコーヒーで終わる。なんていう使いわけをすることで、狙い通りのコーヒーを飲めるようになります。
雨水が土で濾過される過程はコーヒーのドリップによく似ています。
ドリップポッドから注がれるお水。 それをコーヒーの粉に浸透させ、コーヒーができあがる。 生命が生きる為に欠かせない水がコーヒーを通りすぎることで、生活に欠かせないものとなる。
お水は生きるために必要で、コーヒーは生活を豊かにするために必要な存在。そんなお水のお話でした。
Writer|今野直倫
みんなで作るコーヒーのWebマガジン「COWRITE COFFEE(コライトコーヒー)」を運営。過去、日本全国を回ってコーヒーを淹れた経験のあるバリスタ。現在はコーヒー屋と並行してWebディレクターとしても活躍している。